デザイン思考カレッジ

広告業界ばかり見ていた私がデザイン思考テストを受検して商社を受けた理由

2022.04.06 イノベーションジム事務局

はじめまして、このHELLO,VISITSのライターをしている上智大学4年のAです。私は大学2年生の2月から就職活動を始め、3年生の2月までは広告業界に絞っていました。しかし、「デザイン思考テスト」を就職活動に活用したことをきっかけに、広告業界以外、しかもあまり併願されることの少ない総合商社を目指す道を考えるようになりました。
今回は、個人的な話にはなりますが、広告業界一筋で就職活動を続けていた私がなぜ「デザイン思考テスト」を通して総合商社を受けようと思ったのか、その背景やプロセスをご紹介したいと思います。

人と違う言葉やアイデアを生み出すことが好きな私が目指すべきは、広告業界しかないと思っていた

就職活動で必ずといっていいほど問われる自己分析において、今思えば私は「広告業界に行きたい」というゴールを前提として棚卸ししていました。ゴールから逆算された自己分析は以下のように、自分のキャリアプランを描くうえで視野を狭める行為だったのかもしれません。

 

「広告業界を目指している自分」の固定概念を持ったまま見返した過去の自分
幼少期から、作文や小説、学内の舞台の台本などを書くことが好きで、人と話している中で周囲と一風変わったアイデアを出して褒められることに喜んでいました。中学生、高校生になった時にはすでに、将来の夢はコピーライター。これまでとは変わった視点から物事を見つめて新たな価値を生み出すことが自分の得意分野だと感じていたので、大学では言葉や情報、アイデアなどの発信方法を学ぶ学部に進みました。

 

広告業界一直線の就職活動
大学1年生になると、ベンチャー企業でライターの長期インターンを開始。PV数とにらめっこしながら「どのような言葉で伝えればよいか」を模索することに躍起になっていました。就職活動においても、情報をどのような形で伝播させていくかが追及できる広告業界を第一志望に。サマー・ウィンターのインターンシップも受けたのは広告業界だけです。

「デザイン思考テスト」を活用した3daysインターンシップを知り、商社を受検を決意

大学3年生の2月、HELLO,VISITSのメールマガジンから「デザイン思考テスト」の過去のスコアを活用して、商社の3daysインターンシップへ応募できることを知りました。就職活動を始めてから1年が経ち、これまで狭めすぎていた視野を広げる意味でも、過去の「デザイン思考テスト」の結果を商社に提出してみることにしました。

 

「デザイン思考テスト」を活用し、3daysインターンシップに参加
ありがたいことに3daysインターンシップへの参加が決まり、全く知見のなかった商社の情報を集め始めると大きな収穫がありました。それは、私が将来したいと思っていた「これまでとは変わった視点から物事を見つめて新たな価値を生み出すこと」とは、商社でも実現できる抽象的な内容だったのだと気づいたことです。

 

インターンシップをきっかけに「就活の軸」に変化が
その後、インターンシップから感じた総合商社の魅力を整理して、なぜ自分がそのポイントに惹かれたのかを突き詰めてみました。広告業界用に具体的になりすぎていた「就活の軸」を抽象化して、再度そのポイントを元に具体に落とし込んでゆくことで見えてきたのは、「複数の利害関係者の仲介が好き」というこれまでは気づかなかった自分像でした。ここでの過程はまさに「デザイン思考」のプロセスを実践したともいえます。

 

自分に対する固定概念を捨てるきっかけと再認識する思考法が重要

今回、私が自分自身のキャリアプランに対する固定概念を取り払って再考することができたのかを考えると、大きなターニングポイントは2つでした。

1つ目は、「デザイン思考テスト」の活用を通して見たこともなかった総合商社という世界に触れるきっかけができたこと。自分に総合商社は向いていないという決めつけを持っていた中で、自分が比較的得意であった「デザイン思考テスト」で認められたという感覚が、新たな業界にも視野を広げてみよう、参加してみようと思わせてくれました。

2つ目は、これまでIVCの座談会やセミナーで受けてきた「デザイン思考」のプロセスが習慣的に身についていたこと。実は私は、「デザイン思考テスト」を運営するVISITS Techologiesが実施している長期的なプログラム「イノベーターズクラブ(IVC)」に参加していました。IVCで定期的に開催される座談会やセミナーでは、同世代の学生とグループワークで「デザイン思考」を実践し、社会人の方々からフィードバックをいただける機会がありました。一旦膠着状態になった思考からの脱し方を学んでいたからこそ、「就活の軸」を再解釈することができたのだと思います。

まとめ

ここまで、私がどうして広告業界一本から総合商社という全く別の業界に視野を広げられたのかをご紹介しましたが、業界は違えど、同様の経験を持っている方は多かったのではないでしょうか。私にとっての大きなきっかけは「デザイン思考テスト」でしたが、皆さんにとってのきっかけも思いもよらぬところに散らばっているかもしれません。限りある大学生活だからこそ、いつも自分の周りにはない世界を意識的に覗いてみてください。