デザイン思考カレッジ

就職活動を経て得られた変化や学び

2021.02.19 イノベーションジム事務局

大学生活が後半に差し掛かるにつれ、進路を本格的に考え始める人も多いのではないでしょうか。そこで気になるのが、大半が経験するであろう就職活動ではないかと思います。
今回は私の就職活動を振り返って、どういった思いで志望業界を決めたのか、就職活動の過程でどのような学びや成長があったのかなどをご紹介していこうと思います。非常に個人的なお話にはなってしまいますが、もし少しでも参考になる点がありましたら幸いです。
はじめに簡単に自己紹介をさせていただきますと、私は慶應義塾大学商学部の4年生で、就職活動を経て銀行と不動産会社から内定をいただいた結果、春には不動産会社に入社予定です。

志望業界のリサーチから就職活動を開始

3年生の夏前から少しずつ就職活動を開始しました。最終的に志望した業界は不動産・銀行・損保の3つで、志望業界の数は周りの友人と比べても少ないほうでしたが、志望業界を絞り込むまでは少しでも興味を持った業界のことは自分で調べたり説明会に足を運ぶようにしていました。実際に志望するに至らなくても、知らなった業界のお話を聞くことはもちろん社会勉強になりますし、自分の志望企業と他の業界の比較をすることで今まで見えていなかった志望業界の一面が見えてくるなど、色々な業界との接点を持つことで得られるものは大きかったと感じています。

イベントの企画・運営の原体験から見えてきた「就活の軸」

就職活動をしていると「就活の軸」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。もしかすると面接で聞かれたこともあるかもしれません。就活の軸とは、自分が仕事を通じて提供したい価値、実現したいこと、大切にしたいことなど、業界・企業を選ぶ上での価値観を言語化したものです。
私の就活の軸は大きく2つ「大勢の人生を豊かにできること」「場づくりに携わること」でした。大学2年生の時にとある団体で長期インターンシップをしており、イベントの企画運営に関わる機会が複数あった経験がこれに起因しています。自分たちが提供した場で人々が集い交流している様子に喜びを覚え、仕事でもこういった場づくりに携わってより多くの人の印象に残る経験を作り出したいなと感じたことから、この2つを意識して業界を選んでいました。(銀行・損保と「場づくり」のイメージが結びつきにくいかもしれないので少し補足をさせていただくと、この2つの業界は顧客企業の挑戦の場を間接的に作ることができると感じており、その点が魅力でした。)
内定をいただいた会社から入社先を選ぶ際にもこの2つの軸を意識しており、顧客となる企業だけでなくより幅広い人の生活づくりに関わることができる点が決め手となって不動産業界を入社先として選択しました。

就活は、自分を知り、不安と向き合うことを学べる機会

もちろん大変なことも多かった就職活動ですが、その経験を経て大きな変化や学びを得られたと感じています。
1つ目の変化として、就活をする前よりも、自分のことを知ることができました。面接の対策として大学生活の経験の中でどんなことを学び、どんなことを意識していたかなどを考えることを通じて、これまでの経験が整理できて自分の得意や苦手、価値観などを知ることができました。普段の生活の中で自分とじっくり向き合う機会を持つことはなかなか難しいと思うので、自分がこれからどうしたいのか、自分がどんなことを考えているのかを見つめ直せる機会は非常に貴重だと感じています。

加えて、不安との向き合い方を学ぶことができました。私が意識していたことは大きく2点で、1つ目は念入りな準備です。私は面接前に必ず本番で聞かれそうな質問を洗い出してそれに対する答えを考えるという面接対策をしていました。準備をしていた質問であれば本番落ち着いて答えることができますし、想定していなかった質問だったとしても、準備段階で自分の経験やその時の思考を整理できているので焦らず対応することができます。本番前に不安になっても自分の積み重ねてきた準備を振り返ると自然と心が少し落ち着くのでおすすめの方法です。また、就職活動は面接対策やエントリーシートの作成などやるべきことがたくさんあり、漠然とした不安感に襲われることもあるかと思います。その時に2つ目として、やるべきことをリストアップして視覚的に把握することを意識していました。いつまでに何をどこまで仕上げておく必要があるのかを具体的に認識するだけでも頭が整理されて、不安の解消に繋がりました。就職活動中誰しも不安を抱えることはあると思います。私も試行錯誤しながら感情のコントロールの仕方を模索していました。ネガティブな感情との付き合い方を見つけることは就職活動に限らず日常生活でも役に立つ場面が多いかと思うので、是非色々試して自分なりの方法を探してみてくださいね。

これから就職活動をはじめる皆さんへ

自分の進路を決める上で重要な意味を持つ就職活動。単に企業からの内定を獲得するだけがゴールではなく、将来について腰を据えて考えたり、色々と苦戦しながら学んだことは今後の生活でも活きることが多いと感じています。貴重な機会を大切にしながら無理せず頑張ってください、応援しています。