デザイン思考カレッジ

商社、コンサル、ディべ等様々な業界で導入が急増ーデザイン思考テストの本質と思考力の磨き方

2021.11.11 イノベーションジム事務局

就職活動においてデザイン思考テストを耳にする事が増えているのではないでしょうか?ニーズが多様化、複雑化した現在の社会では、デザイン思考のように課題設定と解決策検討を繰り返すことで、ユーザーのニーズに素早く対応し続ける必要があり、社会ではこのデザイン思考力の高い人材が求められています。

今回はこのデザイン思考テストがどのようなテストなのか、、どのような対策ができるのか、実際に数ヶ月前まで就職活動をしていた私自身の経験を踏まえて紹介していこうと思います。

そもそもデザイン思考テストとは?

デザイン思考テストとは創造セッションと評価セッションの二つのパートをWEB上で受検し、イノベーション創発に必要とされるプロセス(共感、問題定義、アイデア創造、プロトタイプ、テスト)を自ら高速で回して事業を創造していく力を測定するテストです。

 

「創造力」が客観的に数値化されるこのテストは大手企業など200社以上に導入されています。変化の激しい社会では学歴や通常のテストではわからない創造力の高い潜在的な人材を発掘するニーズが高まっています。

具体的なテストの内容とは

①創造セッション
このセッションでは制限時間30分で可能な限り、キーワードを組み合わせてアイデアを創造します。
最初に、Who(誰が)、Where(どこで)、When(いつ)、の各キーワードを選び、Why(Whoの叶えたい願望)を考えます。次にWhat(Whyを解決するためのモノ)を選択し、How(願望を解決するアイデア)を記述します。
ここでのポイントは、

Whyは・現状解決できない課題か・Whoの立場になったときに共感できる願望か
Howは・新規性のあるアイデアか・実現可能性の高いアイデアか

に留意して考えることです。

 

②評価セッション
評価セッションでが他の人が抽出した課題と生み出したアイデアを30分以内に30個のアイデアのニーズとソリューションを評価します。自分がその立場になったときに共感できるか、まだ解決されていないか、新規性、実現可能性が高いかなどが評価の基準となります。つまり自分のアイデアも同様に誰かに評価をされているのです。

スコアを上げるための対策例は?なにをすれば良い?

実際に就活でデザイン思考テストを受験した私が考える対策としては
・テストを受ける
・普段から考える癖をつける
・友達と意見を共有する

 

この3点が挙げられます。
デザイン思考テストは結果を見ることができ、そこに次回へのアドバイスも載っています。テストを何度も受ける事は経験値を上げることにもなるのでおすすめです。

 

初回はテストの仕組み自体に戸惑いましたが、2回目以降ではアイデアの「量は質を生む」という1回目のアドバイスを元にシンプルな思考を心がけ、頭を柔らかくして挑みました。

 

初めてデザイン思考テストを受けたときのスコアはCでしたが、そこから3回目にはSにまでスコアを上げることができました。私は5回デザイン思考テストを受けましたが、アイデアの実現可能性よりも、新規性や共感できるか、が重要であり、アイデア創造力を鍛えるためには、人を観察し、常識を疑いバイアスフリーに課題解決策を考えるようにしていました。

 

例えば日常で見聞きした人のニーズやその解決策考えていました。これによって色んな人のニーズや願望についての知見が高まり、さらに友達とその意見を共有することで、今まで自分になかった考え方にも気付けました。普段の生活でも頭を働かすように心がけてみることで日々の生活から創造力を鍛えられると思います。数が多ければいいというわけではありませんが、できるならば多いに越したことはありません。ここではアイデアの数を増やすための取り組みとして挙げられていたものを紹介します。

 

取り組みやすいものとしては定型文を決めておき、文章構成を考える時間を減らす方法があります。これを自分の中で決めておく事でシンプルな思考を心がけやすくなったり、よりスピード感をもってテストに臨めると思います。

 

例えば
「○○な状況だが、△△な性格なので、☓☓できない。〜〜できたらなあ。」
「○○の技術を使って、△△をする。☓☓ができるようになる。」
わかりやすく文章がまとまっているため、自分が考えるべき点が明確になり、不要に長い、考えすぎて進まないといった問題を解決する手助けになるでしょう。
このような小さな準備の積み重ねがより良い結果につながると思います。

最後に

デザイン思考テストは他のテストと違い、対策をすれば簡単に全部解けるようになるといったものではないと思います。就活で見かける事が多くなり不安に思っている方もたくさんいるのではないでしょうか。わたしもその一人でした。少し時間をかけて向き合うことで、このテストが本質的に求めている事が理解でき、問題を解く鍵となると思います。

この記事が少しでも皆さんの手助けとなっていたら嬉しいです。ぜひ皆さんも自分なりの思考力の磨き方を見つけてみてくださいね。