デザイン思考テスト事業責任者が語る!官僚→戦コン→ベンチャー経験者としてのキャリア観【前編】

2022.07.01イノベーションジム事務局
#デザイン思考 #イノベーション #キャリア #Society5.0

これからのキャリアについて、数ある選択肢の中からどのようにして選べばいいのでしょうか。学生のこんな疑問に応えるため、VISITS Technologies株式会社(以下、VISITS)で「デザイン思考テスト」事業責任者を務める永井がトークイベントを実施しました。今回はトークイベントを前後編のシリーズで振り返ります。前編となる本記事では、複数の仕事を経験してきた永井のこれまでとこれからのキャリアについてお伝えします。

ー司法試験合格からベンチャーに飛び込むまで


学生時代にははっきりとしたキャリアプランはなく、とりあえず弁護士を目指して司法試験を受けました。ただなんとなく弁護士は違うかなと思い、選んだのが経済産業省でした。そこでベンチャーやスタートアップという存在を知ったことで、ルールを作る側ではなくプレイヤーとしてその世界に飛び込みたいと思うようになり、今に至ります。
とはいえ、飛び込む前にもう少しビジネスの修行がしたく、経産省を辞めた後にBCG(ボストンコンサルティンググループ)に入社し、戦略コンサルタントとしての経験も積みました。その中で2つ印象に残っている言葉が2つあります。

一つは、採用面接の際に言われた「君、無難に色々できるし、頭もいいだろうし、BCGも受かると思うけど、軸を決めないと便利屋さん、やもすると評論家みたいになって世の中になんのバリューも残せないで人生終わっちゃうよ」という言葉です。
もう一つは、転職エージェントの方に言われた「35歳くらいまでに軸を固めた方がいい」という言葉でした。35歳くらいになると転職マーケットの中で成果ベースで判断されるため、得意領域でのマネジメント経験がないと転職上、厳しくなるのが現状です。加えて、軸を決めて起業などの新しいアクションを起こしても成果が出るまでに10年くらいはかかるため、ちょうど35歳くらいが軸固めの時期になるのです。
この二つの言葉から、30代中頃までには自分が成し遂げたいことを決めようと思っていました。ちょうど今がその歳なのですが、「一人一人がいろんなことを考えていろんなことを生み出していける創造社会をつくりたい」と思ってVISITSにいます。

ー「創造社会をつくりたい」そのためにこれから進む道


今はデザイン思考テストの事業責任者を務めているのですが、私はこのテストを創造社会をつくるための啓蒙活動の一つだと思っています。テストを通じて、創造社会の実現のためにこういう能力が必要です、こういうことをやっていきましょうと伝えているつもりです。また、その一環として3月には「創造力を民主化する―たった1つのフレームワークと3つの思考法」という本を出版しました。また、創造社会ができた後にそこを生きていく子供たちの教育についても考えていきたいと思っています。
デザイン思考テストのようにプロダクトをつくって世の中に訴えていくことは1人ではなかなかできないので、引き続きVISITSでこの世界観に共感する人たちを増やしていきたいと考えています。その一方で個人としても、本の執筆などできることはしていきたいです。さらにせっかくスタートアップで働いているので、組織やプロダクトをつくる実績を積みたいと思っています。
また、世の中を動かすためにいずれはパブリックに戻りたい気持ちもありますが、今すぐにではなく長期的な目線で考えるようになりました。経産省時代の先輩には「戻った時に使えるノウハウとか経験値はもっと民間でエッジをきかせた方がためになる、いい仕事ができるようになるから、今じゃなくていい」と言われました。新しい分野で能力を伸ばした上で、もともとパブリックで持っていた強みといつか統合できたらと考えています。

【後編:キャリア選択について永井から学生へのメッセージ に続きます!】

登壇者:VISITS Technologies株式会社 エグゼクティブディレクター | デザイン思考テスト事業責任者 永井 翔吾氏

プロフィール:
1986年生まれ、埼玉県出身。2012年大学院法務研究科を修了し、同年、司法試験と国家公務員総合職試験に合格。2013年経済産業省に入省。主に、知的財産政策や法律改正業務に携わる。その後、ボストン コンサルティング グループに入社し、大企業の新規事業立ち上げや営業戦略等のプロジェクトに従事。2016年、創業期の株式会社VISITS WORKS(現 VISITS Technologies株式会社)にジョインし、現在は、デザイン思考テスト事業の責任者。誰もが自らの人生をワクワクしながら生み出し続ける「創造社会」を創ることをミッションに活動している。3人の子供の育児にも奮闘中。

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