全米ベストセラー作家から日本の大学生へーアレックス・バナヤン氏に聞く、人生をデザインする秘訣とサードドアの見つけ方

2022.02.15イノベーションジム事務局
#デザイン思考 #イノベーション #キャリア #Society5.0


デザイン思考フェス2021特別イベントDay2では全米ベストセラー作家のアレックス・バナヤン氏の講演がありました。

彼は大学生の頃、自身の人生の目的について悩みが尽きなかったそうです。ですがある時、自身の尊敬している人がどう目的を見つけ、どう行動したのかを直接知りたいと一念発起しました。そしてその内容を本にしようと、10年に渡って数々の著名人にインタビューをし、成功をするための秘訣を探し出したのです。

今回はバナヤン氏の著書「The Third Door」から、人生をデザインする秘訣についての講演をまとめました。

成功への第一歩の踏み出し方


バナヤン氏の著書「The Third Door」は、彼が大学新入生の18歳のときに抱いた疑問を解決するために、数々の世界的な成功者に仕事、人生、成功の秘訣について10年かけてインタビューし、まとめた記録です。

親から医者になることを期待されたバナヤン氏は、親を喜ばせるために勉強を続け、大学に進学しましたが、彼は次第に「これは自分の道ではなく、他人のレールに乗って転がっているだけだ」と感じるようになりました。

何が人生の目的で何がやりたいことなのか悩む日々でしたが、その時に自分の尊敬している人はどう目的を見つけ、行動したかのかに興味を持つようになりました。そして人生の目的の見つけ方などに関する本を探し、それがなければ、自分が本を書こうと思い立ちました。

誰の人生にも常にある成功への道「サードドア」とは?


彼は著書の中で人生、ビジネス、成功はどれもナイトクラブみたいなもので常に3つのドアがあると述べています。

ファーストドアは99%の人が並ぶ正面入り口。セカンドドアはVIPが利用するような選ばれた人だけが利用できる入り口。普通に生きていたら、この2つのドアしかないように思ってしまいます。

しかし、裏道を駆け抜け、何百回もノックして窓を乗り越え、キッチンをこっそり通り抜けたその先に「サードドア」が必ずあります。彼がこの旅で出会った人々は、みなサードドアをこじ開け、第一歩を踏み出していたのです。

バナヤン氏自身は親から期待されていた「医師」というレールから外れることを選びました。「レールを外れることで大きな不安が訪れるが、その瞬間が重要だ」と指摘しています。夢を追う時の恐怖感は最初から最後まで感じていたそうですが、世界屈指の成功者たちも皆、自分の道を歩み始めたときから同じようにずっと恐怖心を抱えていたそうです。

この恐怖を乗り越えるために成功者たちは「恐れを知らない人」ではなく「勇気を持つ人」になったのです。聞こえは似ていますが、この違いを理解することは大切です。恐れを知らない人は、ただ何も考えずに飛び込んでいく人です。しかし勇気を持つ人は、自分の恐れを認め、その結果の分析をし、自分の夢を大切に思っているからこそ慎重に一歩でも前に進もうとする人です。

自分の「レール」の見つけ方


「私は人生で何をしたいんだろう。」「私の道は何なんだろう。」「私の目的はなんだろう。」といった悩みを持ったことがある人は多いのではないでしょうか。

人生で何をしたいか明確にするための簡単な方法として、バナヤン氏は「30日間チャレンジ」を紹介しています。「30日間チャレンジ」は、これら3つのステップを踏んで行うものです。

①カレンダーを開き1日30分同じ時間に30日チャレンジの予定をいれる
②メモ帳を買い、表紙に「30日間チャレンジ」と書く(必ず新しいメモ帳)
③30日間毎日日記に、以下の3つを考えて記入する
 ・今日私を熱狂させたことは(私を喜ばせた、興奮させたことではない)
 ・今日私のエネルギーを奪ったことは(私を怒らせた、イライラさせたことではない)
 ・今日私が自分について学んだことは

一見これだけかと感じるかもしれませんが、これを30日間欠かさず続けるにはかなりの労力が必要です。しかし最後の最後まで続けることでマジックが起こり、進むべき道への道しるべが見えるようになるといいます。

この「30日間チャレンジ」が自己分析を深め、自分の人生の目的、人生そのものをデザインするきっかけになるのではないでしょうか。

ー最後に


サードドアとは、目の前の挑戦をどう捉えるかといったマインドセットの一種に思えます。問題解決につながるクリエイティブな考え方ができるようになるための考え方です。「サードドアはない」と思っている人は見つけることができないので、必ずあると信じて進むことが大切ではないでしょうか。

私自身も自分の道をしっかり考えてみるきっかけになりました。「夢を追う恐怖心はあってもいい」という言葉に後押ししてもらい、自分自身ももっと自分だけのレールを探し出して進んでいきたいと思います。みなさんも是非「30日間チャレンジ」などを通して自分だけの道を探すとともに、第三の扉をこじ開けて新しい世界にチャレンジしてみてください。

登壇者:アレックス・バナヤン
プロフィール:カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。作家。大学1年生の期末試験の前日、アメリカの有名なテレビ番組『プライス・イズ・ライト』に出場し、世界で屈指の成功者たちから「自分らしい人生の始め方」を学ぼうと旅に出る。19歳のとき、シリコンバレー史上最年少のベンチャーキャピタルとなる。また、アメリカの大手出版社クラウン・ブリッシャーズ史上、同社と契約した最年少の作家となる。『フォーブス』誌「30歳未満の30人」、『ビジネス・インサイダー』誌「30歳未満の最高にパワフルな人物」に選出。

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